マロリー・ワイズ症候群の原因

マロリー・ワイズ症候群の原因

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マロリー・ワイズ症候群の原因

マロリー・ワイズ症候郡の原因に多くみられているのは、飲酒後や、つわり、食中毒などです。

繰り返して嘔吐することで腹圧が上がってしまい、食道の出口から胃の入口付近(食道胃接合部付近)に、胃軸に沿って左右に強い伸展力を受け、粘膜が縦方向に亀裂を起こし、その裂傷(潰瘍)から出血するためにおこります。

嘔吐の原因に飲酒が関与する割合は30〜50%と報告されており、必ずしも飲酒だけが原因ではありません。

このほかの原因には、乗り物酔い、腹部の打撲や咳、しゃっくり、排便などの力みなどの強い圧力で出血したりすることがあります。

一方、マロリー・ワイズ症候群による吐血は、上部消化管出血の約10%前後にあたります。

11〜8対1で男性に比較的に多く、年齢は平均45〜50歳とされていますが、小児の報告もあります。

食道の構造と働きとは?

人の食道は、成人で25〜30cmの長さがあります。


頸部(第6頸椎)で喉頭の後ろ側で始まり、胸部では気管支、 大動脈弓などの後ろを通り、横隔膜(食道裂孔)を突き抜けて腹部に至ります。

横隔膜の下(第11胸椎)で胃の噴門と繋がっており、食道には3箇所の生理的狭窄部があります。

咽頭との接合部、気管支の後ろを通る部位、そして横隔膜を抜ける部位で、食物がよくつまるのはこれらの箇所です。

食道の壁は、内腔側から粘膜、外膜、筋層と分けることができ、粘膜は、 口で咀嚼されたとはいえ、形をまだ保ったままの食物が通過することで傷つかないように、 力学的に強い重層扁平上皮で構成されているのです。


粘膜のすぐ下層にある多数の食道腺が粘膜の表面に粘液を分泌することで、食物の通りをよくする働きがあります。

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食道の構造と働き

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